Darkness, Theのレビュー
美術は、最大の舞台をあの世に隠す。ニューヨークの章の合間、主人公は第一次大戦で凍りついた地獄へ落ちる。止まった雷雲の空の下の果てなき塹壕、軍服の骸骨兵、鉄条網と永遠の泥。原作漫画に対応物のないこの軍隊の煉獄が、都会の写実に墓の彼方の光景を突きつけ、ゲームに断罪の次元を与える。
音楽は、抑えられた夜のニューヨークのものだ。足元で唸る地下鉄、遠い警笛、食堂のジュークボックス、歩道の会話、ギャングのラジオが、音楽というより記録に近い、途切れぬ都市の層を成す。この写実の地の上で、悪魔的存在の歯擦れのささやきはいっそう異質に響く。都市のありふれた騒音に載せられた、他所から来た声だ。
二十一歳の誕生日の夜、マフィアの殺し屋は、己のうちに貪欲な悪魔の力が目覚めるのを感じる。コミックを翻案したこの物語は、復讐、恐怖、そして思いがけぬほどやさしい恋を綯い交ぜにし、やがてカルト的な名場面へと至る。その偽りのない暗さが、このFPSを単なる撃ち合いの遥か上へと引き上げる。