Disgaea 3 - Absence of Justiceのレビュー
この西洋版は、魔物が英雄の振るう武器へと姿を変えるマジチェンジの仕組みを前面に出す。合体のたびに固有の視覚的変身が起こり、生き物が刃や槌へと変わり、職業の系統樹が枝分かれを画面に広げる。美術は仕組みそのものを見世物にし、その変身のうちに戦術の奥深さを見せる。
音楽は、果てしない成長の循環に合わせた報酬のファンファーレを、とりわけ丹念に作る。レベルが上がるたび、小さくも不釣り合いな勝ち誇る高まりが起こり、かき集めたわずかな益を金管でにぎにぎしく祝う。景気づけの音の大仰さと手柄の平凡さとのこのずれが、このシリーズを成す、強さへの取り憑かれた探求に、可笑しみを添えて寄り添う。
魔界の学園の優等生たる反逆の御曹司が、愉快なほどねじ曲がった理屈を掲げて父を倒そうと目論む。はちゃめちゃと英雄のパロディの裏には、実力と親子の情をめぐる確かな主題が潜む。シリーズに忠実な、笑えて、それでいて意外なほど心温まるこの破格のコメディは、見事に的を射る。
ユニットを常識外れまで育て、アイテム界に潜って装備を膨らませ、無数の入れ子のシステムを使いこなす行為が、強さの限界を絶えず押し広げ、常にもう一戦を呼ぶ。各段階が最適化の妙技を解禁する。やり込みは前提で時間を食うが、この戦略の上積みが、果てしなく工夫に報いる。
物語だけでも十分なのに、その先で育成が主役になる。常軌を逸したレベル上げ、自動生成のアイテム界、クラス習得が天井なきやり込みを開く。馬鹿馬鹿しい笑いと転生システムが、その作業を不思議と心地よくする。この戦術的奥深さこそが、底なしと評される所以だ。