Fire Emblem: Three Housesのレビュー
金崎猛とインテリジェントシステムズの面々が紡ぐ調べは、ガルグ・マクを呼吸させる。荘厳な聖歌のような静けさと、戦闘で燃え上がる金管のうねりが交互に押し寄せ、各学級にそれぞれの音色が宿る。物語が翳るにつれ主旋律はいくつもの姿で立ち返り、何十時間も率いた者たちへの愛着を深く編み込む。今も耳から離れない。
学級を選ぶことは、やがての戦争が敵に変えるかもしれない友を選ぶことだ。学園生活の表層の下で政治、信仰、裏切りがくすぶり、いずれの道も、炎上寸前の大陸の別の貌を露わにしていく。
三つの学級、前半を過ぎると大きく分岐する三つの物語――全体像を見るには複数の完全クリアが要る。授業、修道院での絆づくり、戦術的な戦闘を合わせれば、一周だけでも四十時間に迫る。本物の変化で周回に報いるこの構造こそ、規格外のファイアーエムブレムにしている。