Half-Lifeのレビュー
この遊びの視覚の力は、日常の写実が悪夢になる点にある。ブラックメサの研究施設は、はじめありふれた場所だ。コンクリートの廊下、実験室、貨物用の昇降機、それらしい制御室。やがて実験が狂い、別の世界から来た生き物を招き入れる。すべては一人称の視点を一度も断たずに進み、恐怖は、没入を決して破らぬまま、平凡な舞台に住みつく。
ごく平凡な物理学者が、実験が異星人の侵略へと一変したことで、科学の大惨事に巻き込まれていく。ムービーも断絶もなく、物語はもっぱら環境と行動だけで語られ、FPSにおける語りを革新した。その継ぎ目のない没入感は、いまもジャンルに影響を与え続けている。