Last of Us, Theのレビュー
アートデザイン
音楽
シナリオ
街を取り戻していく自然、豪奢な自然光、胸を打つほど表情ゆたかな顔立ち──本作は、物憂げな美しさの終末後の世界をつくる。緑と廃墟の対比、そして細部への丹念さが、稀なる情感に達する。丁寧で繊細なこのアートディレクションが、本機の頂点を刻む。
グスターボ・サンタオラヤの手による音楽が、オーケストラを本質へと削ぎ落とす──むき出しのギター、まばらな弦、重い静寂へと。この心揺さぶる抑制が、ジョエルとエリーの孤独と、儚いやさしさを抱きとめる。簡素で胸を引き裂くこの音の個性は、いまも媒体屈指の美しい達成のひとつだ。
文明の崩壊から二十年、打ちひしがれた男が、一縷の希望を宿す少女を連れて、荒廃したアメリカを横断する。物語は、生き延びるための旅路を、父性の愛と、弁護しようのない選択をめぐる胸を打つ物語へと変える。ビデオゲームの語りの絶対的頂点として、その結末は長く心に取り憑く。
わずかな弾薬をやりくりし、道具を間に合わせで作り、潜入と正面衝突のどちらを選ぶか――その判断が、あらゆる遭遇を張り詰めさせ、重い結末を背負わせる。執拗なAIと主人公の脆さが、絶え間ない緊張を生み出す。物語性を備えたアクション・サバイバルの頂点として、本作は臓腑に響くゲームプレイと、衝撃の色あせない演出を保ち続けている。
わずかな弾を求めて各廃墟を漁り、生き延びる手立てを工面し、胸を打つ物語を進める行為が、次の扉の先を常に見たくさせる絶え間ない緊張を生む。キャラクターへの愛着が冒険を前へ引く。戦闘は反復しうるが、脚本と雰囲気の力が、休憩を切り出しがたくする。
荒廃したアメリカを行くジョエルとエリーの旅は、ゆったりとした物語の道のりに広がり、漁るべき資源や見つけるべき遺物に満ちた濃密な舞台の探索が緩急を生む。過酷なサバイバルや高難度は別の周回を誘い、絶えぬ緊張が一時間ごとに重みを与える。あえて長く浸りたい物語。