Legend of Zelda, The - Link's Awakening DXのレビュー
色彩によって目覚めたコホリント島は、黄金の浜辺、緑なす森、温かな村々を取り戻す。ゲームボーイカラーの色数が、もとより見事だったスプライトをさらに引き立て、色合いを生かした新たなダンジョンまで加える。やさしく輝かしいこの視覚の再生は、夢のような魅力を少しも失っていない。
ゲームの核心で、近藤浩治と戸高一生による「かぜのさかなのうた」が、稀有なやさしさをたたえた憂いを放つ。陽気なコホリント島の主題から不穏な迷宮まで、音楽は忘れがたい夢のような物語を織りなす。携帯機では奇跡的なこの旋律の美しさは、いまもシリーズ屈指に愛され続ける。
色彩を得て遊び直しても、コホリント島の旅はダンジョン・道具・絡み合う謎の精緻な連なりをそのまま保つ。専用ダンジョンとGBCの色数は、すでに模範的な構成を損なうことなく豊かにする。素直な操作と完璧に練られたテンポが、冒険を当時さながらに引き込み、今も一気に遊ぶ価値がある。
色づいたコホリント島を歩き、ダンジョンを解きほぐし、次の地を開く道具を手に入れる――その冒険の循環は手本のように滑らかだ。貝殻、隠された秘密、噛み合う謎が、常に次の扉をくぐる理由をくれる。新たな色のダンジョンがひと味を添え、密度高く心に染みるこの携帯の旅は、その引力を少しも失っていない。