Mario Kart 8 Deluxeのレビュー
生演奏への移行がシリーズを一変させた。ミュートシティのファンクなギター、突き進むビッグバンド、アクセルを踏み込ませるドラム。コースごとに楽器の色彩があり、速度とドリフトに合わせて調律されている。その有機的なエネルギーがソロのレースも友との夜も奮い立たせ、リスタートのたびに飽きずに続けたくなる音の祭りにする。
反重力で壁すれすれをドリフトし、甲羅の混沌の中で進路を保つ。その操作は初心者にすぐ馴染み、熟練者には確かな余地を残す。追加パスの四十八コースが、ただでさえ豊富な内容を膨らませる。バトルは物足りず、上位での運要素はもどかしいが、ローカルでもオンラインでも宴は揺るがない。
カーブでドリフトし、ミニターボを決め、最後の一瞬に青甲羅を放つ。レースは一瞬で覆る。八人で遊べばリビングは陽気な戦場と化し、アイテムが勝敗をひっくり返す。精密なドリフトと絶え間ない混沌が、コントローラー片手の大笑いを何度でも約束する。
一レースは三分、もう一度の項目はボタン一つ、負ければいつも『最後にもう一戦』を呼ぶ。アイテムが順位を絶えず揺らし、どんなリードも安全でなく、どんな遅れも絶望ではない。パーツ・カート・コースの解放が、カップの合間に明確な目標を保つ。その場の楽しさは年を経ても色あせず、ただアイテムの運の要素は純粋な腕を求める者を苛立たせることもある。
最初から収録された四十八コース、解放していく全レーサーとパーツ、刷新されたバトルモード。シリーズ最も完全な一本だ。200ccで三つ星を狙い、ライン取りを磨き、オンラインで世界に挑む――そのやり込みに上限はない。すぐ馴染める親しみやすさと本物の奥深さが、長く付き合える相棒にしている。