Metro 2033のレビュー
闇に沈むモスクワの地下鉄のトンネル、懐中電灯の光、荒廃した地上──ロシアの終末後の世界は、稀なほど濃い圧迫感を醸し出す。画面の粒子と閉所の空気が、緊張を強める。暗く没入感あるこの視覚演出が、サバイバルを見事に支える。
核戦争ののち、モスクワ地下鉄のトンネルに生まれた青年が、迫りくる脅威を仲間に報せるべく旅立つ。ロシアの小説を翻案したこの物語は、閉所の生存、神秘主義、そして絶望を、胸に迫る荒々しさで綯い交ぜにする。その息詰まる空気と脆い人間味が、本作を孤高の物語的FPSにした。