Metroid Prime Remasteredのレビュー
孤独が漂うタロンIV。バイザーに映る反射、HUDに滴る雨、冷たい光に浸る異星の遺跡。リマスターはあらゆるテクスチャを磨きながらも、原作の息詰まる空気を損なわない。丁寧に作られたSFデザインは色あせないと証明する。
本作のために再構築された山本健誌の楽曲は、凍てつくアンビエントと電子的な響きを織り交ぜ、タロンIVの孤独を彩る。雪上に響くフェンドラナの結晶のようなコーラスは、いまなお雰囲気の頂点だ。探索する遺跡によって緊張と瞑想を行き来し、音楽はサムスの孤立を色褪せぬ品格で包み込む。
研ぎ澄まされた照準と、語らずとも物語る舞台。リマスターは操作感を現代化しつつ、ターロンIVの魅力には手を付けない。スキャンは時に流れを止めるが、好奇心に報いる。往復と射撃の謎を織り込む円環状のレベルデザインは、今なお他のFPSが届かぬ気品を保っている。