Pokemon - Yellow Version - Special Pikachu Editionのレビュー
マサラタウンの静けさから過剰なまでの戦闘曲まで、増田順一の楽曲は、ひとつの世界をまるごと人々の記憶に刻み込んできた。シオンタウンの凍てつくような旋律も、勝利のファンファーレも、消えることがない。稀有な喚起力を持つこの礎たる原曲は、幾世代もを刻印してきた。
ピカチュウを連れ歩けば、捕獲と図鑑集めに愛着のひと匙が加わり、続けたい気持ちが強まる。レベルを上げ、バッジを得て、足りない種を捕らえる――小さな目標が間断なく連なる。昔ながらの作業感や鈍さは残るが、この収集のループは人を引き込む力をそのまま保っている。
アニメに着想を得たこの特別版は、ピカチュウをモンスターボールの外に連れ歩かせ、カントーを巡る長い旅に愛着のひと匙を添える。図鑑の完成、見直された御三家のやりくり、限定の交換が、八つのジムをはるかに超えて冒険を引き延ばす。終わりなき収集の探求に接ぎ木されたこの上乗せの魅力が、色あせない人気を物語っている。