This War of Mine: Complete Editionのレビュー
兵士としてではなく、飢えた市民として包囲を生き延びる――それがこの戦争の記録が選んだ痛切な視点だ。夜ごとに不可能な選択を迫られる。盗むか、偽るか、見捨てるか。抑制された筆致は、罪悪感をプレイヤーの内に長く根づかせる。
戦時下で市民の集団を導くと、夜に誰を探索に出すか、何を物々交換するか、誰から手当てするかと、絶え間ない選択を迫られる。日ごとに新たな物資不足と道徳的ジレンマが訪れ、「この一週間がどう終わるのか」を見届けたくなり、次の週へと続いていく。物語の緊張感とシナリオの再プレイ性が、もう一度始めたい気持ちを支える。ただし重い題材と長時間のセッションには、心の休息が必要だ。
包囲の中で民間人の一団を生き延びさせることが、夜ごと昼ごとを胸を引き裂く選択に変える――盗むか、治すか、分け合うか、生き残るか。完全版はシナリオとキャラを加え、選択次第で一周ごとに異なる。単なる物量ではなく決断の重さから生まれるこの周回性こそ、容易には立ち直れない作品にしている。