13 Sentinels: Aegis Rimのレビュー
ヴァニラウェアが洗練された線を、レトロなSFの壁画へと向ける。ピクセルと絵画が混ざり合い、郷愁の街並みと巨大メカが黄昏の光に浸る。この絵画的な柔らかさが物語の複雑さと対照をなし、それを昇華させる。
崎元仁とそのスタジオ、ベイシスケイプが織り上げるのは、郷愁と憂愁を等しくたたえた楽曲だ。ひそやかな弦、ピアノ、電子の彩りが溶け合い、十三の運命と幾つもの時代に砕け散った物語に寄り添う。音楽はどの時間跳躍をもほろ苦い色合いに染め、種明かしを決して強調せずに支える。この優雅な抑制が、迷宮のような筋立てを情感で繋ぎとめる。
十三人の少年少女、巨大ロボット、そしてSFパズルのように組み上がる断片化した物語。時代が交錯し、正体が揺らぎ、明かされる事実のたびに過去のすべてが意味を変える。この媒体では稀な、名人芸的な物語構築だ。