Ar Tonelico - Melody of Elemiaのレビュー
ゲームの核心で、志方あきこと霜月はるかによるヒュムノス語の豪奢な歌が、稀有な美をたたえた神秘的な情感を運ぶ。歌唱、ワールドミュージック、オーケストラを織り交ぜ、音楽は物語の魔法そのものの原動力となる。この唯一無二の歌声の豊かさは、いまもJ-RPG屈指の心奪う一作であり続ける。
レーヴァテイルのコスモスフィアへ潜る本作は、本筋に加えてヒロインたちの心の奥を親密にたどる探求を、非常に長い時間にわたって織り込んだJRPGを描く。作り込まれたクラフト、複数の結末、そして心の距離が縮まっていく歩みが、システムの隅々まで探りたくなる気持ちを誘う。戦闘と登場人物との絆を併せ持つこの独特の濃密さが、太っ腹で一風変わったRPGという根強い評価を生んでいる。