Assassin's Creed IV - Black Flagのレビュー
ターコイズの海、風をはらむ帆、燃えるような夕焼け──18世紀のカリブ海が、陽光あふれる美しさの遊び場と化す。海面の描写と熱帯の光が、ささやかな斬り込みにすら映画のような広がりを与える。生き生きと一貫したこの海洋美こそ、本作最大の魅力のひとつであり続ける。
音の工夫でとりわけ記憶に残るのは、航海中に乗組員が歌い出す船乗りの歌だ。実際に海の伝承から採られた曲群であり、伴奏なしで歌われ、道中では品物のように収集されていく。他の楽曲は、外洋には幅のある弦を、切り込みには乾いた打楽器を当て、甲板か船倉かによって残響まで変わる。
主人公は入信者でも信者でもない。千年に及ぶ争いを偶然知り、まずは自分の儲けのために利用する略奪者だ。おかげでこのシリーズには前例のない、外側からの視点が生まれる。彼の道筋は幻滅をたどる。海賊の黄金時代が目の前で終わっていくのだ。そして問いは、目的のない自由をどう使うのかという一点へ移る。