Beatmania II DX 10th Styleのレビュー
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音楽
シナリオ
記念の一作、第十作はシリーズ十年を祝い、その視覚の采配は回顧の趣を帯びる。装いは、こだまのように、過ぎた版の印象的な意匠を集め、曲目は新曲の花束と、この機に再び持ち出された名曲を混ぜる。専用の操作器の七つの鍵とスクラッチ盤。画面周りは、シリーズが歩んだすべてを見晴らし、たどってきた道を祝う。
DJリズムゲームの殿堂たるコナミの選曲は、テクノ、トランス、ジャングル、ハウスを、途方もない豊かさの電子の奔流のなかに積み重ねる。リズムに合わせてミックスしスクラッチすることが、ひとつひとつのプレイを手強いクラブのセットへと変える。ジャンルの先駆けたるこの豊穣な音の多様性が、鍵盤とターンテーブルの文化の個性を築いた。
流れてくる譜面を読み、七つのボタンを叩き、ターンテーブルを的確なタイミングで擦る——その精密さが一種のトランスを生み、一曲クリアするたびに次の曲へと誘う。より高いランクを掴み、新たな楽曲を解放することで確かな上達を実感できる。エキスパートの難度と専用コントローラーは敷居が高いが、手とリズムが交わすこの対話には他にない密度が宿る。
七つの鍵盤と回すターンテーブル、譜面の読みは高度なスポーツと化す。常軌を逸した密度でノーツが降り注ぎ、わずかなタイミングのずれがコンボを断ち切る。単なる暗記では足りず、持久力、協調、初見の譜面読みが物を言う。初心者には厳しいが限りなく充実感があり、愛好者にとってリズムの厳しさの基準であり続けている。
ターンテーブルと七つの鍵盤の向こうで、習熟は膨大な楽曲ライブラリの上に一曲また一曲と積み上がっていく。スコアを伸ばし、難度の段を越え、隠し曲を解放するたび、「もう一クレジット」の衝動がよみがえる。天井のないこの奥深さこそが、音ゲーならではの、愛好家が何年も育てる寿命を養う。