Biohazard 3 - Last Escapeのレビュー
『ラストエスケープ』は恐怖を洋館から連れ出し、火の海と化したラクーンシティの街路に据える。えぐられた建物、砕けたネオン、猛火、そして死にゆく街を背にした不死者の群れ。アートは、巨躯のネメシスが徘徊するこの都市の終末の空気を丹念に描く。シリーズの美学を街の規模へと広げた、圧し掛かる視覚の枠だ。
楽曲は都市の終末の緊張を保つ。街路を這う不安の音層、ネメシス出現時の残忍な一撃、そして稀な安息をもたらすセーブのテーマ。音楽は生き物に劣らずプレイヤーを狩り立て、絶え間なく追われる感覚を煽る。がむしゃらな逃走のために作られた、圧し掛かる伴奏だ。