Biohazardのレビュー
プリレンダリングされた背景が生む緊張感に並ぶものはない。スペンサー邸の廊下のひとつひとつが、影と揺らめく光を操る。テクスチャの粒子と固定カメラのアングルが、恐怖を演出へと昇華させる。今なおこのリメイクは雰囲気作りの教科書であり、最も美しいサバイバルの一つであり続ける。
初代バイオハザードのこのリメイクのため、内山修作と友澤眞はスペンサー邸の恐怖を書き直す。不協和の弦、圧し掛かる静寂、そしてあらゆる廊下を這う持続音。音楽はほとんどサウンドデザインと化し、軋む木々の下に潜む。カプコン流の戦慄の規範を定めた音の器だ。
孤立した洋館に閉じ込められたS.T.A.R.S.の隊員たちは、アンブレラの実験と、職員を不死者へ変えたウイルスを暴いていく。このリメイクは悲劇のリサ・トレヴァーなどで原典の物語を膨らませ、密室の締めつけをいっそう強める。簡潔にして悪魔的に効く、恐怖の礎となる筋書きだ。