BioShock 2のレビュー
水と狂気に蝕まれたアールデコの海底都市──ラプチャーは、色褪せたネオンと落ちぶれた栄華のあいだで、豪奢な荒廃を広げてみせる。様式の一貫性と息詰まる空気が、忘れがたい世界をつくる。濃密で霊感に満ちたこのアートディレクションは、作家性ある作品の絶対的規範と称される。
ゲイリー・シャイマンの手による音楽が、不協和で不安を煽る弦と、ラプチャーに響く1940〜50年代の郷愁のヒット曲を織り交ぜる。レトロな甘さとくぐもった恐怖のあいだのこの凍てつく対比が、海底都市の退廃的な空気を昇華させる。この唯一無二の音の個性は、いまもサウンドデザインの頂であり続ける。
続編は前例のない眼差しを差し出す。時折、プレイヤーはラプチャーをリトルシスターの目を通して見る。死体は眠る天使に、アダムの水たまりはきらめく庭になり、恐怖は子供のおとぎ話の色をまとう。少女たちを救うか摘み取るか、その扱いが、見守り覚えているエレノアの良心を形づくる。物語は残酷さを、あなたに付き従う選択にする。