Blackthorneのレビュー
ブリザードによる映画的なアクション、ロトスコープで動く主人公、暗い背景──本作は、成熟し丁寧な空気の西部SFを広げてみせる。動きのリアリズムと冷たい光が、趣にあふれている。暗く洒脱なこのアートディレクションは、16ビットプラットフォーマーの軽やかさとは一線を画す。
ブリザードが用意したのは行動を煽る音楽ではなく、緊張の音楽だ。低い持続音、遠くで鳴る民族的な打楽器、風の音、そしてほとんど空白のまま流れる長い時間。トゥールの最も危険な区画にだけ許された数少ない盛り上がりが強く響くのは、それ以外の場面で音楽が坑道に沈黙を押しつけているからだ。