Chaos Engine, Theのレビュー
ビットマップ・ブラザーズによるヴィクトリア朝のスチームパンク──彫り込まれた金属的なスプライト、作り込まれた工業的な背景、銅色の色調が、稀なる一貫性の機械の世界をつくる。ドット絵への丹念さとレトロフューチャーな空気が、趣にあふれている。丁寧で洒脱なこのアートディレクションが、スタジオのグラフィックの手腕を物語る。
リチャード・ジョセフが書くのは動作の音楽ではなく、場の音楽だ。ゆるやかな持続音、間隔の広い工業的な打楽器、音の織り目に編み込まれた機械の作動音。沼地や工場の探索に低い緊張が寄り添い、昂ぶりを煽ろうとはしない。撃ち合う作品としては珍しい選択。