Condemned - Psycho Crimeのレビュー
荒れ果てた建物、生々しい光、陰惨なリアリズム──本作は、はらわたに迫る暗さの犯罪捜査へと潜り込む。画面の粒子と朽ちた背景が、片時も緩まぬ圧迫感をつくる。暗く没入感あるこの視覚演出は、一人称都市ホラーの規範と称される。
この作品はヘッドホンで遊ぶものだ。息遣い、足音、動かされた物が耳のすぐそばに置かれ、残響は部屋の広さで変わるため、姿を見る前に襲撃者の居場所が分かる。音楽はドローンと金属の擦過音にまで痩せ、背景音と区別がつかない。この意図的な混同が絶えざる疑いを養う。
捜査は捜査官へ跳ね返る。連邦捜査官の主人公は警官二人の殺害を疑われ、連続殺人犯を追ううちに自らの記憶までもが疑わしくなる。周囲では説明のないまま暴力的になった路上生活者が街を埋めていく。物語はこの現象を最後まで敢えて解明せず、解答より不快を選ぶ。