Danganronpa - Kibou no Gakuen to Zetsubou no Koukouseiのレビュー
けばけばしいベタ塗りの鋭いポップアート、洒脱なアニメ調デザイン、まばゆいピンクの血──本作は、コラージュと演劇的な裁判のあわいにある、唯一無二の美意識を打ち立てる。愛らしさと残酷さの対比が、強い個性を与える。大胆で丁寧なこのアートディレクションは、他に並ぶものがない。
策謀めいた熊によってエリート高校に閉じ込められた十六人の生徒が、脱出を願って殺し合いを強いられる。白熱の裁判と数々の暴露のあいだで、物語は希望と絶望を、痛快な狂気とともに解剖する。可笑しくも残酷なこの謎解きスリラーが、推理ものに唯一無二の声をもたらした。
殺人を解きほぐし、手がかりを積み重ね、張り詰めた言葉の応酬で裁判に臨む流れが、「あと一章だけ」へと駆り立てるサスペンスを織りなす。絶え間ない急展開と論戦のミニゲームが、暴露と緊張を次々とつなぐ。捜索パートはいくぶん間延びするが、辛辣な筆致と謎を解きたい欲求が、振りほどきがたい引力を保つ。
閉ざされた学園の殺人裁判を生き延びることは、ミニゲーム、手がかり、どんでん返しに富んだ息もつかせぬアドベンチャーを繰り広げる。証拠を集め、論戦に挑み、入り組んだ筋を解きほぐすには、多くの時間がいる。サーガの原点たるこの濃密さが、ノベルゲーム好きが味わう寿命を差し出す。