Dragon Quest VII - Fragments of the Forgotten Pastのレビュー
鳥山明の真似のできない筆致が、どの主人公にも、どの魔物にも、ひと目でそれと分かる陽気な丸みをまとわせる。色彩豊かな村と表情ゆたかな生き物たちが、温かく澄んだ世界を織りなす。時を超えた親しみやすいこの絵柄は、いまもシリーズの視覚的な魂であり続ける。
すぎやまこういちのタクトのもと、古典的な気品をたたえた管弦楽の主題が、水に沈んだ世界のゆるやかな再生に寄り添う。雄大で気高い旋律が、蘇る島の一つひとつ、再会の一つひとつを際立たせる。ドラゴンクエストの伝統に忠実なこの交響的な荘厳さが、冒険を時を超えた温もりで包み込む。
島をひとつずつ復元して失われた世界をつなぎ直し、英雄の職業を切り替え、隅々まで探り尽くす——明かされる断片のたびに好奇心がよみがえる大河の冒険が生まれる。職業システムと仲間にできるモンスターが、その没頭を引き延ばす。導入はとても長いが、この惜しみない物量が数十時間にわたって引き込む。
沈んだ島を一つひとつ浮かび上がらせ、その呪いを解いていく物語は、ジャンル屈指の長さを誇る冒険を形づくる。大河のごとき本筋、転職システム、そして無数のクエストが、衰えることなく数えきれない時間へと続く。掌編を連ねた語り口と相まったこの桁外れの規模が、JRPGマラソンという根強い評価を生んでいる。