Duneのレビュー
クリオは黄土と砂、たそがれの藤色の面でアラキスを構成し、階調のついた地平線が起伏なしに砂漠の奥行きを作る。半身で描かれた人物画はデヴィッド・リンチの映画の図像に多くを負い、溶暗による場面転換が戦略物には珍しい静かな律動を生む。
ステファン・ピックの先見的な作品である音楽は、催眠的なアンビエント、民族的な音色、電子的な音層を織り交ぜ、心奪う美しさの音の旅へと誘う。伝説的な「Spice Opera」が、稀有な気品でアラキスの砂漠へと運ぶ。時代を先取りしたこの浮遊する楽曲は、いまもゲーム音楽の揺るぎない頂であり続ける。
物語はポール・アトレイデスのアラキス到着からフレメンとの同盟までを追い、フランク・ハーバートの原作の核を保つ。経済と神秘の両面を担うスパイス、軍事以上に政治的な敵であるハルコンネン、そして会戦よりシエッチの説得が重みを持つ進行である。