Etrian Odyssey Untold - The Millennium Girlのレビュー
静止画の作品に、動く場面が接ぎ木されている。この系列がこれまで見せてきたのは動かない絵と文章だけだったが、この作り直しでは、視点の動きと演技をともなう本物の動画が挿し込まれ、若い主人公と要所だけに割り当てられる。二つの画の体系がこすれ合う感触は鮮烈で、動く場面が入るたびに重みが増す。
ダンジョンの絶対的な達人たる古代祐三は、稀有な強度を持つシンセ・プログレを繰り広げ、このアンタッチ版はそこへ豪奢な管弦楽編曲を加える。迷宮の各階が、執拗なまでの緊張に脈打ち、探索を間近で支える。この唯一無二の音の署名は、いまもシリーズの魂であり続ける。
新たな物語を追いながらタッチペンで過酷な迷宮を地図化し、資源をやりくりしてF.O.Eとの戦いに備える――そんな探索では、慎重さがつねに報われる。理想のギルドを組み上げる楽しさが、さらなる潜行へと誘う。無謀さは難度に厳しく罰せられるが、戦略と地図作りの融合が独特の吸引力を放つ。
迷宮の地図を自分で描くのは始まりにすぎない。各階を巡回し、わずかな油断も罰するF.O.E.という徘徊する番人を読まねばならない。噛み合うパーティ編成と、退くべき時を見極める判断が、レベル上げ以上に物を言う。第一作のリメイクは昔ながらの厳しさを保ち、苦いが、一つの階を制した時の満足は格別だ。
本物の物語を加えて初代世界樹の迷宮を再発見する本作は、手強くも中毒性のある地図作りの冒険を蘇らせる。地図を描き、クラスをやりくりし、記憶を失った少女の謎を解き明かすには、長く辛抱強い時間がいる。シリーズの精神に忠実なこの肉づけされたリメイクが、クローラー好きを長く惹きつける。