Fantasy Lifeのレビュー
生業を変えると輪郭がまるごと入れ替わる。どの暮らしにも一揃いの衣装があり、腰や肩に提げる道具があり、立ち姿があり、走り方さえ違うので、同じ人物が職を変えるだけで見分けがつかなくなる。丸みのある量塊と明るい色で描かれた世界は、この十二の装いが常に浮き立つよう、あえて中立に保たれている。
植松伸夫がここで書いたのは、叙事詩ではなく田園の音楽である。木管、竪琴、軽い弦、柔らかな金管が素朴な主題をかたちづくり、地方ごとに姿を変える。農場へ向かえば素朴に、都へ向かえば厳かに、高地へ向かえば音数を減らして。狙いは戦を強調することではなく、働く一日に寄り添うことだ。そのほうがはるかに難しい。
戦闘・製作・採取の生業を自在に渡り歩き、それぞれのライフが昇格していくのを眺め、新たな世界を解放する――そんな営みの中で、つい次のライフを試したくなる。クエストと収集が、のんびりした散策をさらに引き延ばす。物語は軽めだが、この温かな自由さと多彩な成長が、驚くほど粘り強い吸引力を放つ。
騎士から料理人まで十二の「ライフ」から選ぶことで、職、収穫、クエストを、窮屈さを感じることなく積み重ねていくループが開ける。それぞれの職を極め、レヴェリアを巡り、自分の歩調で進むことが、楽しみを長い時間へと延ばす。RPGと生活シミュレーションを混ぜたこの太っ腹で穏やかな作りが、長く愛される寿命の礎となる。