Fatal Frame - Zero Special Editionのレビュー
テクモは氷室邸を、傷んだフィルムのように撮る。粗い粒子、わずかに滲む輪郭、褐色に寄った色、そして寿命の近い電球のように揺らぐ光。亡霊たちには明確な輪郭も影もなく、障子越しに、あるいは廊下の奥に透けて現れ、繋ぎもないまま掻き消えていく。
音は古い録音として扱われる。狭い帯域、絶えず走るヒス、削られた高音。すべてがカセットの機械を経てきたかのようだ。人の声が聞こえるのは屋敷に残された磁気テープからだけで、そこでは女たちが、とうに死んでいるはずの身でありながら、儀式を現在形で語り続けている。
調査は会話ではなく書き物によって進む。部屋々々で拾う日記、神職の報告、先に訪れた者の手帳が、縄の儀式を少しずつ組み直していく。深紅は兄を探しているのに、掘り起こされるのは、彼女が生まれるはるか以前に贄とされた女たちのことばかりである。