Fire Emblem - The Sacred Stonesのレビュー
欧州版が引き立てるのは兵種の豊かさだ。どの駒にも二通りの成長の道が用意され、位が上がるたびに絵柄も乗騎も得物も丸ごと描き直される。同じ人物が選んだ枝によって別の姿になっていく様は、成長という抽象を絵だけで即座に理解させてくれる。
気高い管弦楽の主題と、胸躍る戦いの行進に支えられ、音楽はエイリークとエフラムの双子の旅路を壮大に彩る。GBAの音源はここで目を見張る情感の広がりに達し、物語のあらゆる転機を際立たせる。英雄的で温かなこの楽曲は、携帯機シリーズの音の頂のひとつであり続ける。
この物語に重みを与えているのは、討つべき魔ではなく、その扉を開いてしまった友の方だ。学識があり、脆く、父を救うためだと信じて動いた王子は、善を為そうとする過程で自らを失っていく。彼との再会が繰り返し訪れることで戦役に拍子が生まれ、結末は勝利ではなく痛みとして残る。
好きなだけ部隊を訓練できる世界マップで軍を率いることが、シリーズの厳しさを和らげながらも、その奥深さを少しも損なわない。クラスを成長させ、伏兵をかわし、一つひとつの命を守る――計算と愛着が連続する。永久の死は今も気を張らせるが、この新たな手軽さと成長の自由が、冒険を非常に手放しがたいものにしている。
章の合間に自由マップで鍛えられるため、ロストの厳しさが和らぎ、戦役は自然と延びる。エイリークとエフラムの分岐、ユニットごとの二択上級職、最適周回の追求が周回性を育む。新規にも優しい一作で、懐の深い構成が今も人気を支える。