God of War - Origins Collectionのレビュー
いっそう桁外れに、本作は途方もない背景、凄絶な戦い、息をのむ大パノラマを広げてみせる。映画的な演出は、規模と制御された暴力を増していく。暗く壮大なこの視覚の奔放さが、まばゆい技術の披露とともにPS2の時代を締めくくる。
いっそう巨大に、音楽は、クレイトスの復讐を壮大に彩るべく、荒れ狂う合唱と巨人のごときオーケストラを結び合わせる。巨神との対決の一つひとつが、前代未聞の力強さの音の洪水へと立ち上がる。圧倒的で壮麗なこの叙事的な広がりは、いまも本機におけるアクション音楽の頂のひとつだ。
大画面へ甦った携帯機発の二作は、負債の帳簿のように読める。奉仕のたびにオリュンポスはクラトスの一部を取り立て、ヘリオスを救っても平安には近づかず、弟を死の国から奪い返しても何も贖われない。武勲を語るどころか、この集成は勝つたびに鎖を増やす戦士を映し、やがて神々が握ると信じる道具でしかなくなる姿を描く。