Gran Turismo 5 - Prologueのレビュー
GT5の入念な前哨たる本作は、PS3の性能を示すショーケースだ。数えるほどのコースと七十台ほどの車が、いずれも目を見張る精緻さで造形される。反射、ボディ、コックピットはどれも高級感で統一されている。収録量は控えめだが、その臨床的なまでの清潔さが、来たるべき指標をすでに予告していた。
食欲をそそるための試供品として、プロローグはひと握りの楽曲だけで成り立ち、それが幾度も巡り返す。絞り込まれた選曲は陳列窓の呼び込み音のように働き、いくつかの電子とロックの旋律がメニューや短い選手権で繰り返し流れ、やがて、もっと良いものを約束する展示室の待機音楽のように響く。この短い形式は、反復を欲望を研ぐ手だてに変える。