Laika: Aged Through Bloodのレビュー
鋭い線で描く黄昏の西部劇として、本作は擬人化された砂漠を、忘れがたい視覚的個性で描き上げる。彩度の高い色、際立つシルエット、映画的な演出が、どの一場面もポスターになりうる物語を支える。
バンドBeicoliによる音楽は本作の要だ。憂いを帯びたインディーロックと、稀な強度の歌ものが、喪失と復讐の物語に寄り添う。音楽はアクションを飾るのではなく、最初から最後まで感情の面で支え続ける。
幻滅した西部劇として、脚本は民のために手段を選ばぬ母を追い、決して善悪二元論に堕ちない。喪失と継承の物語のなかで、加害者と被害者は役割を入れ替える。荒々しくも控えめな台詞が、このバイクのロードムービーに本物の悲劇的な重みを与える。