Legend of Zelda, The - Oracle of Agesのレビュー
あふれんばかりの細部と鮮やかな色彩──ラブレンヌのどの画面も、愛情を込めて彫り上げた一枚絵のようだ。過去と現在の往来が、色合いと移ろう時を生かしながら、目の前で風景を変えていく。濃密で丁寧なこの絵の豊かさは、携帯機のドット絵の頂点を刻む。
ラブレンヌの時を渡る旅のなかで、音楽は、現在の光に満ちた主題と、過去のベールに包まれた響きを、稀有な繊細さで行き来する。生き生きとして記憶に残る旋律が、謎解きと探索を、飽きさせることなく際立たせる。携帯機の音源でも丁寧に磨かれたこの音の豊かさが、冒険を昇華させる。
過去と現在を行き来することが、画面ごとを難問に変える。一方の時代を変えてもう一方を切り開くには、絶え間ない思考と観察が要るのだ。謎解き重視の作りは、激しさより思索を誘う冒険を生み、その論理は驚くほど緻密に組まれている。澄んだ操作感は揺るがず、全体は今も携帯版ゼルダの頂点の一つだ。
過去と現在を行き来して世界を作り変え、次の道を開く――その一つひとつの謎解きが、小さな心地よい手応えになる。探し出すべき道具、時代をまたいで結びつく秘密、ひねくれたダンジョンが、解くべき結び目を絶えず差し出す。双子のもう一方より思索的なこの作は、好奇心に報い、人を没頭させる力を保っている。