Little King's Storyのレビュー
絵本からそのまま飛び出したような小さな王国は、鮮やかな色彩、丸いシルエット、そして抗いがたい木のおもちゃの趣を見せる。描線の無邪気さが、ゲームの戦略的な奥深さと美しい対比をなす。やさしく丹念なこのおとぎ話の美意識は、いまも創意に満ちた逸品であり続ける。
大胆で洗練された本作は、ビゼーからチャイコフスキーまで、いたずらっぽく編曲し直されたクラシックの大曲で、そのミニチュアの王国を彩る。クラシック音楽と遊び心ある空想とのこの意外な結びつきが、冒険に独特の気品を与える。この愛らしい音の発想こそ、この小さな傑作の醍醐味だ。
子どもが王冠を拾い、童話は政治の寓話に変わる。コロボは怠けていた村人を樵に、兵に、商人に仕立て、やがて隣国の併合へ乗り出す。どの国も奇矯な君主が治め、その執着はこちらの執着を映す。笑いの下に、大きくなる王国の代価をめぐる粘り強い問いが流れている。