Makai Senki Disgaea 3のレビュー
第三作の日本版にあたる本編は、すべてが逆さまの魔界の高校に舞台を据える。落第生こそ模範生であり、授業をさぼることが務めとなり、教室、黒板、校長室といった学校の建築が、学校への絶えざる風刺の場となる。美術は、この学び舎の作法の反転から、その妙味を汲む。
楽曲は、高校生活と戦場との大きな開きで遊ぶ。校内の場面には、ほとんど日常喜劇のような軽やかな音楽が応じ、それが継ぎ目なく、戦いの轟くような仰々しさへ傾く。この際立った対比は、ふざけた学校の日常から戦の過剰へと移り、魔界の学び舎と、そこで企まれることとの隔たりそのものを音にする。
魔界の学園の優等生たる反逆の御曹司が、愉快なほどねじ曲がった理屈を掲げて父を倒そうと目論む。はちゃめちゃと英雄のパロディの裏には、実力と親子の情をめぐる確かな主題が潜む。シリーズに忠実な、笑えて、それでいて意外なほど心温まるこの破格のコメディは、見事に的を射る。
ユニットを常識外れまで育て、アイテム界に潜って装備を膨らませ、無数の入れ子のシステムを使いこなす行為が、強さの限界を絶えず押し広げ、常にもう一戦を呼ぶ。各段階が最適化の妙技を解禁する。やり込みは前提で時間を食うが、この戦略の上積みが、果てしなく工夫に報いる。
本編はほんの序章に過ぎない。アイテム界、マジチェンジ、そしてめまいを誘うレベルの上昇が、数百時間に及ぶやり込みの扉を開く。全キャラの育成は喜ばしい執着へと変わる。シリーズ固有のこの破格の懐の深さが、戦略RPGとしての今なお続くカルト的地位を物語る。