Metal Gear Solid - HD Collectionのレビュー
生い茂るジャングル、カモフラージュ、木々の天蓋から差し込む自然光──潜入は、冷たい金属を豪奢な大自然へと置き換える。環境の豊かさと壮大な演出が、冒険を引き立てる。有機的で映画的なこの視覚演出は、本機屈指の頂のひとつに数えられる。
ジェームズ・ボンドの主題への堂々たるオマージュたる伝説的な「Snake Eater」から、張りつめたジャングルの音層まで、音楽は1960年代のスパイ活動を昇華させる。どの潜入も、稀有な気品をたたえた映画的な空気に浸る。細部まで磨かれたこの音の豊かさは、いまもメタルギアサーガの頂であり続ける。
サーガの主要な章を一つに束ねたこの作品集は、裏切り、クローン、そして核抑止が織りなす諜報の絵巻をたどり直す。一作また一作と、小島秀夫は戦争、血の宿命、そして記憶を、稀なる野心をもって問いかける。シリーズに初めて触れる者にとって、屈指の壮大な神話への理想的な入口となる。
敵の背後に忍び込み、ガジェットを使い分け、各アプローチを吟味する行為が、潜入を、また挑みたくなる張りつめた知恵比べに変える。秘密を暴くか、警報を出さずエリアを抜けることが忍耐に報いる。極めて饒舌な演出は賛否を分けるが、隠密の奥深さとコレクションの規模が、数十時間にわたり心を掴む。
主要三作を一枚のディスクに収めるだけで数十時間に値し、しかも各作は秘密、コーデックの会話、多彩な攻略法に満ちている。トロフィー集めと潜入の再挑戦性が体験をさらに延ばす。サガの柱たるこの一本は、揺らぐことのない懐の深さの評価を保ち続ける。