Moto Racerのレビュー
デルフィン・ソフトウェアは、ひとつの作品の中に二つの世界を並べた。オンロードは市街の舗装、トンネル、防護柵。オフロードは締まった土、こぶ、砂埃。景色は1997年としては珍しい速さで流れ去り、澄んだ空と鮮やかな色の下、選んだ種目によって乗り手の姿勢まで変わる。
音楽は競走を腕一本で支えている。舗装路では落ち着かないエレキギターが鳴り、不整地ではより乾いた電子のリズムに切り替わる。速度に合わせて組まれた拍で、雰囲気作りは二の次だ。曲は短く、設計からして反復的だが、その執拗さこそが興奮を押し上げていく。