NBA 2K10のレビュー
本作は、選手を一から形づくる仕組みを据える。顔、体格、ポジションを彫り上げ、そのルーキーが控えから出場時間を勝ち取る姿を見る。認められねばならない有望株のように撮られる。美術は全体の眺めを離れ、まるごと造形できる体を持つ無名の一人を追い、その成長は試合ごとに画面へ、控えの端から先発五人へと読み取れる。
音は、本作の新味である語りのものとなる。キャリアモードは、仲間、監督、代理人の声を聞かせる。録音された対話が、単なるメニューの繰り返しではなく、作った選手の歩みを語る。まだ粗いこの物語の層が、試合の周りに言葉で物語を据える。経歴は画面と同じだけ耳で追われ、音楽よりも会話に運ばれる。