Octopath Traveler IIのレビュー
HD-2D技法がここで頂点に達する。3Dのジオラマに置かれたレトロなスプライト、絹のようなチルトシフトのぼかし、水とろうそくを煌めかせる光。16ビットの記憶と現代技術の結婚が、終始上品な旅を届ける。
西木康智は八つの異なる旅を八つの音色のパレットで築く。踊子には中世のリュート、海賊には勇ましい打楽器、商人には鍵盤。それらは戦闘で個々のテーマが折り重なって響き合う。各町に昼と夜の別バージョンを用意した周到さも光る。広やかで教養に満ちた管弦楽の書法が、この旅路を現代JRPGの名スコアの列へと押し上げる。
八人の主人公、絡み合う八つの物語、計画性に報いる戦闘システム――基本の筋立てだけでも長いが、真の規模を明かすのは交差する道筋と隠された最終ダンジョンだ。各キャラの寄り道がさらに旅を延ばす。どの物語も全体を養うこのモザイク構造こそ、稀有な密度のJRPGにしている。