Ookami - Zekkeibanのレビュー
墨の濃淡、筆で描かれた輪郭、動き出す浮世絵──本作は神話の日本を、生きた絵巻へと変える。プレイヤーが呼び起こす一筆ごとに水墨画が命を得て、息をのむ美しさを放つ。唯一無二で崇高なこのアートディレクションは、いまも史上屈指の美しいゲームであり続ける。
日本の伝統に汲み、音楽は、息を呑む浮世絵のような美しさで、笛、箏、打楽器を繰り広げる。どの風景も天上の旋律の律動に命を吹き込まれ、自然の目覚めを抱きとめる。洗練され心奪うこの音の豊かさは、ビデオゲーム屈指の美しい楽曲に数えられる。
狼の女神の化身となり、プレイヤーは神筆を手に、闇に覆われた神話の日本へ命を吹き返していく。民間伝承と神道の物語に根ざしたこの物語は、自然、信仰、そして神と人とを結ぶ絆を讃える。光に満ちた詩情をたたえたこの伝説的な叙事詩は、初めから終わりまで人を魅了する。
天界の筆の一振りで枯れた世界に命を吹き込み、浮世絵に着想を得た土地を巡り、無数の謎を解く行為が、蘇らせた地ごとに次を呼ぶ詩的な冒険を生む。集め、自然を芽吹かせることが好奇心に報いる。落ち着いたテンポと冗長さは忍耐を要するが、その美しさと発想力が、長く心を捉える。
筆しらべで日本の地を巡る旅は、咲かせるべき樹々や解き放つ神々、道を外れた秘密を見つけ、水墨の世界全体を蘇らせることへといざなう。手厚い本筋に無数の寄り道と埋めるべき妖怪図鑑が重なる。その規模と美しさが古典の地位を保ち続ける絵巻のような冒険だ。