Pilotwingsのレビュー
本体と同時に出た作品だけあって、まずは実演としての性格が強い。モード7で機体の下を傾き回る地面、澄んだ空、地上のわずかな目印、そして余計なものは何もない。この簡素さは限界ではなく選択だ。とぼけた味わいで描かれた教官たちの顔絵だけで、作品はきちんと人格を持つ。
岡素世が書いたのは晴れた日の音楽だ。電気ピアノの軽い主題、やわらかな金管、飛行を日曜の午後のような気分に変えるボサノヴァの拍。落下傘とハンググライダーの課題にはそれぞれ別の変奏が用意され、着陸成功のときに鳴る短い動機は、この機種でも屈指の気持ちよさを持つ。
パラシュート、ハンググライダー、ジェットパックで穏やかな空を飛ぶ術を学ぶ——この軽やかなシミュレーターは、心安らぐと同時に痛快な自由の感覚をもたらす。完璧な着地を決め、的を狙い、技をつなぐことが、急かすことなく精度に報いる。本機の技術的な見本市であり、優しく優雅で、意外なほど引き込む空の楽しさを湛えている。