Radiant Historia - Perfect Chronologyのレビュー
世界が砂に変わっていくにつれ、色もそれに従う。物語が進むほど緑は退き、黄土と埃の灰、白んだ空が広がり、やがて屋根と地面の区別さえつかない集落が現れる。細い線で描かれ、くすんだ色で塗られた人物画もこの緩やかな脱色に寄り添う。この作品の美しさは、まさにこの整然と進む消失にある。
下村陽子の筆により、民族的な質感と打楽器を織り交ぜた管弦楽の主題が、二つの時間軸を行き来する跳躍に寄り添う。物憂げな旋律と英雄的な高鳴りが、ストックの選択の重みを際立たせる。霊感に満ち、深く陰影に富んだこの楽曲は、いまもJ-RPGの知られざる宝のひとつであり続ける。
砂漠化に蝕まれる世界を救うため、ひとりの諜報員が二つの時間軸を行き来し、選択の一つひとつの重みを量っていく。分岐する語りは、歴史を、犠牲と希望が隣り合う胸を打つ難問へと変える。この大胆な構成と成熟した筆致が、あまりに知られざる名作RPGへと本作を押し上げる。
世界を救える唯一の未来を求めて二つの時間軸を行き来する本作は、あらゆる選択を別の角度から遊び直せるJRPGを生む。物語の結び目をほどき、分岐を探り、戦闘を最適化する作業が、長い時間を満たす。ここで内容を増した巧妙なこの物語構造が、物語好きが好む長さを生んでいる。