Shining Force IIIのレビュー
愛らしいちびキャラ、色彩豊かな背景、丁寧なムービーのシミュレーションRPG──本作は、温かく見やすいヒロイック・ファンタジーを広げてみせる。デザインの丸みと色合いの瑞々しさが、魅力にあふれている。丁寧で迎え入れるようなこのアートディレクションが、本機におけるシリーズの頂点を物語る。
雄大で胸を打つセガの音楽は、この大いなる戦術的な絵巻を支える、英雄的で物憂げな管弦楽の主題を繰り広げる。音楽は戦略の緊張を際立たせ、三つのシナリオを通して選択の重みを壮大に彩る。気高く丁寧なこの交響的な豊かさは、いまもサターンの音楽的な頂のひとつであり続ける。
対立する視点を持つ三つの相補的なシナリオを通して語られるこの戦術の絵巻は、いずれの陣営も真実のすべてを握ってはいない戦を明らかにしていく。物語は、政治、宗教的陰謀、そして交差する運命を、稀なる野心で結び合わせる。この大胆な群像構成が、本作をタクティカルRPGの頂の一つに仕立てる。
戦場に自軍を展開し、地形を活かし、各ユニットがクラスやスキルを得ていく――そんなターン制の戦術は、一つの勝利がすぐ次の戦いを呼ぶ。仲間を勧誘し物語を進める楽しさが、章から章へとプレイを連ねさせる。戦闘は長引くものの、システムの奥深さとキャラクターへの愛着が長く引き留める。
内戦に揺れる帝国を舞台に戦術シミュレーションRPGを率いることは、仲間集めとクラスチェンジに富んだ、長いターン制の戦いを繰り広げる。一兵ごとを育て、戦いの合間に探索し、隊をいたわる時間に、数十時間が費やされる。本機におけるシミュレーションRPGの頂点たるこの太っ腹さが、ジャンルのファンが大切にする長寿命を支えている。