SimCity 2000 - The Ultimate City Simulatorのレビュー
前作が街の規模に紐づいた短い主題で構成されていたのに対し、この続編はずっとジャズ寄りの語法を選んでいる。しなやかな低音、電気ピアノ、控えめな金管、そして気づかれないまま長く回り続ける柔らかな打楽器。遊びの音楽というより都市計画課の執務室の音楽であり、長時間の運営にきわめてよく耐える。
地形を彫り、予算と地下インフラを切り盛りし、やがて大都市の繁栄を見届ける——その手法が、酔うほどの奥行きを得て深まっていく。あらゆる決断が成長に波及し、もう一つだけ細部を最適化したい欲求を呼び覚ます。複雑さに最初こそ尻込みするが、この終わりなきシミュレーションは、街づくり心を長く掴んで離さない。
地下層・地下鉄・空港、そして格段に複雑な予算管理で都市計画は一段深まる。用意されたシナリオが個別の挑戦を加えるが、何より無限の箱庭が何時間も引き留める。この奥深い経営性が SimCity 2000 移植を色褪せぬ定番にしている。