Syphon Filter - Dark Mirrorのレビュー
ソニー・ベンドは画面をいくつもの光学フィルターの間で切り替える。熱源探知は世界を橙と青に塗り替え、微光増幅は粒の粗い緑に沈め、通常視界は雨に濡れた森と精油所を取り戻す。この色域の交代が、そのまま視覚上の章立てになる。
書法はテレビの活劇連続物から借りてくる。幅広い金管の主題が任務の頭ごとに提示され直し、降り立つ国に合わせて管弦楽の変奏が用意される。打楽器は秒読みのように一定を保ち、全体はシリーズがかつてなく前面に出した叙情を引き受ける。
筋書きは厚みを増していく調書のように組まれる。生物兵器が流通し、任務ごとに断片が加わるのに、黒幕だけは決して差し出されない。ソニー・ベンドはゲイブ・ローガンを共通点のない戦域へ次々送り込み、簡素な説明の合間を縫い合わせる仕事を遊ぶ側へ委ねる。