Tales of Symphoniaのレビュー
テイルズ オブ シンフォニアはセルシェーディングを採り、藤島康介のキャラクターデザインを画面上で生き生きと動かす。アニメ調の線、平坦な色面、豊かな表情。絡み合う二つの世界、栄える側と衰える側は、視覚の空気で描き分けられる。家庭用機にセル調JRPGを広めた立役者のアートだ。
激しさと抒情のあいだで、桜庭統の楽曲は、尖った戦闘曲と心を打つ旋律を、冒険を通して次々と織り重ねる。音楽は物語の見せ場に寄り添い、リアルタイムの戦いを奮い立たせる。J-RPGの王道を行くこの大らかな楽曲は、いまもファンの胸に深く刻まれている。
世界を救う英雄的な巡礼として始まる物語は、やがて残酷な取引を露わにする。ひとつの大地を再生させることは、もうひとつを衰退へと追いやるのだ。ロイドとコレットを軸に、ハーフエルフへの差別や大いなる犠牲の代償を描く。見かけより大人びた筆致で、自らの約束を覆すJRPGだ。
リアルタイムの戦闘を重ね、技を磨き上げ、愛着の湧く仲間たちが成長していく——その積み重ねは名残惜しくて手放しがたい。スキルに料理、クエスト、寸劇が、ダンジョンの合間に小さな目標をいくつも生む。長丁場ではテンポが間延びするが、この切れのいい戦闘システムと登場人物への愛着が、しぶとい愛着をつなぎ留める。
シルヴァラントから対をなすもう一つの世界へと旅し、均衡を取り戻していく物語は、二転三転する大河の筋立てと、心ひかれる仲間たちに満ちている。リアルタイムの戦闘、自由な合間のスキット、二つの世界の探索が、決して失速しない数十時間を約束する。この物語の豊かさと小気味よいシステムが、愛されるアクションJRPGの古典という地位を支えている。