The Legend of Heroes: Trails of Cold Steel IIIのレビュー
帝国の物語の弧の、この第三の一編は、二次元を捨て、より野心的な三次元の輪郭影付けの描写を選ぶ。エレボニア帝国が、その高まる軍事の力を広げる。武の学園、工業の都市、蒸気の駅、地方の景色が、機械の現代性と、伝統の間の、広く細やかな世界を成す。
Falcom Sound Team jdkがここでもその真骨頂を発揮する。切れ味鋭いギターのエネルギッシュなロック、しっとりしたジャズ、軍記物を支える雄大なオーケストラ。戦闘は熱いリフで燃え上がり、静かな場面では洗練された哀愁が許される。シリーズの長い音楽的伝統に恥じない、旋律の豊かさだ。
長大なサーガを受け継ぐ本作は、若き教官とその生徒たちを、戦争へと突き進む帝国の渦中へ放り込む。登場人物をじっくり成長させ、政治の陰謀と友情を時間をかけて織りなす筆致が見事だ。シリーズを通して追う者にこそ報いる、悠然とした大河の物語である。
すでに大河と化したサーガの第三章は、新たな学院と膨らみ続ける群像に支えられ、濃密な物語を数十時間も連ねる。絆作りに釣り、ミニゲーム、幻焼の城、人形戦と、寄り道が本筋に張り合う。この物語的な大盤振る舞いと、続けた者を報いる連続性こそが、軌跡シリーズに満足感あるマラソンの名を保たせる。