Typing of the Dead, Theのレビュー
ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド2の見事な換骨奪胎、ザ・タイピング・オブ・ザ・デッドは、ホラーの舞台をそのままに、主人公やゾンビに携帯キーボードと打つべき単語を背負わせる。不気味な空気と滑稽な小道具のばかばかしい対比が、ガンシューティングの緊張を喜劇へ転がす、抗いがたい視覚的個性を生む。可笑しくも独創的な美術。
ザ・タイピング・オブ・ザ・デッドは、張り詰めた弦と劇的な合唱を擁する、ハウス・オブ・ザ・デッド2の不安げな管弦楽をそのまま用いる。あえて滑稽なキーボード操作に重ねられた音楽の生真面目さが、対比の可笑しさを何倍にもする。大仰なボス曲と亡霊めいた通路の空気が、絶妙にずれた緊張を保つ。
撃つ代わりに単語をキーボードで打って、ゾンビの群れに立ち向かう——『ハウス・オブ・ザ・デッド』のこの馬鹿げた焼き直しは、ゲーム史上もっとも見事な発想のひとつだ。死者が迫る中で正しいキーを探す焦りは、ストレスと同じだけ爆笑を生む。風変わりで切れ味よく、抱腹絶倒。賢く効果的な、カルト的異色作だ。