Valkyria Chroniclesのレビュー
動く水彩画──CANVASエンジンが、戦争を鉛筆の輪郭とパステルの色合いでまとわせ、どの場面も生きた挿絵へと変える。描線のやわらかさが、戦いの厳しさと見事な対比をなす。唯一無二で洗練されたこのアートディレクションは、並ぶもののない視覚の傑作と称される。
崎元仁の筆により、音楽が、戦いを大いなる絵巻の高みへと引き上げる、光に満ちた勇壮なオーケストラを繰り広げる。英雄的な旋律と心打つ楽節が、戦争の日常と悲劇を際立たせる。携帯機には豪奢なこの交響的な広がりが、シリーズの気品を見事に受け継ぐ。
戦火に荒れた架空のヨーロッパで、義勇兵の民兵団が、帝国主義的な帝国の侵攻に抗う。水彩絵本のような見た目の裏で、物語は戦争、喪失、そして迫害を、思いがけぬ厳粛さで取り上げる。やさしい心を持つこのタクティカルRPGは、軍事スペクタクルと偽りのない情感を結び合わせる。
ガリア義勇軍を戦争へと導くには、配置と地形が火力に劣らぬ重みを持つBLiTZの戦いを、一つ一つ丁寧に積み重ねていく必要がある。兵の勧誘や完全クリアの追求、本編後に解き放たれる挑戦が遊びをじっくりと延ばす。水彩の筆致で描かれた戦術絵巻は、今もなお本機の名作として深く愛され続けている。