428 - Fuusa Sareta Shibuya deのレビュー
絵ではなく写真である。チュンソフトは実在の俳優で渋谷を撮り、報道写真小説のように作品を組み立てる。顔に寄った画、交差点を見上げる画。時刻の字幕と人物をつなぐ線が、壁に貼られた捜査ボードの趣を与えている。
音楽がストップウォッチを務める。持続する都市の和音、時刻が進むほど速まる鈍い鼓動、街の物音に譲られる沈黙。響きは雰囲気であると同時に時計でもある。視点が切り替わるたびに固有の主題が現れ、物語の数時間で緊張が途切れることはない。
渋谷でのたった一日のうちに、ある誘拐事件をめぐって五つの運命が交差し、ある人物の些細な選択が、他の者たちの運命を根底から揺るがしていく。時計細工のように精緻なこの群像劇は、スリラー、笑い、そして情感を稀なる技巧で綯い交ぜにする。ゲーム的物語の規範として、その筆致は今もジャンルの手本であり続ける。
ループする渋谷で交差する五つの運命を追い、共通の時計を進めて物語を解放していくと、糸をつなごうとして「あと十分だけ」とつぶやき続けてしまう。行き止まりは人物の切り替えを促し、物語の手応えを何度も生む。テキストと実写写真の形式はせっかちな人を遠ざけるが、この入り組んだスリラーはページをめくる手が止まらない引力を保っている。
同じ人質事件を五人の視点で何度も体験するうち、一人の選択が他の運命を左右する因果が見えてくる。その絡み合いを解くには巻き戻しと試行が欠かせず、複数の結末や隠し報酬が探求をさらに延ばす。傑作と讃えられる濃密さが、今も尽きせぬ物語の評価を支えている。