Arcanaのレビュー
ハルはこの作品の見た目のすべてを、札という形式の上に組み立てた。呼び出される精霊は絵札として現れ、選択画面は占いの並べ方を借り、人物の立ち絵はタロットの縦長の版面をそのまま引き継ぐ。主観視点の迷宮は石壁と松明だけの簡素な作りで、絵札が前面に立てるよう場所を空けている。
石川淳が書いた迷宮の音楽は、重さを拒んでいる。輪郭のはっきりした旋律線、室内楽に近い和声、戦いよりも地図作りに寄り添う落ち着いた拍。戦闘では打楽器が加わるが、この上品さは崩れない。主観視点の迷路から予想される響きよりも、はるかに洗練された仕上がりになっている。